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コロナ逡巡日記⑥ (3月30日~4月5日):マスク着用必須となる

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(本稿は、 コロナ逡巡日記⑤ の続きです) 3月30日(月)  30日(月)15時現在,新たにオーストリア国内で841名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び22名の死亡事例が報告されました(累計確定症例数は9,377名(内死亡数:108名,治癒数:636名))。 (中略) 30日,クルツ首相及び関係閣僚は,新型コロナウィルス対策措置法(「COVID-19措置法」)に基づく封じ込め措置を実施して2週間が経過することから,記者会見を行い,現時点での中間報告及び同措置の強化を発表しました。 (1)専門家の報告書によれば, 「基本再生産数」(一人から他人に感染する人数)が1.7である現状が続くことを想定した場合,オーストリアの医療システム,とりわけ集中治療体制は4月中旬に崩壊することとなる。 このため,この人数を1未満に抑制し,中期的に0に近づけていかなければならない。崩壊を防ぐための時間はあまり残されていない。 (2)つまり,封じ込め措置は効果を上げているが,十分ではない。現状を考慮すると,当該措置を厳格化する必要がある。追加的に導入される措置は以下の3点である。 ・ハイリスクの人々の保護を強化する。企業に対して,高齢者及び既往症がある者の出勤または職務の免除を義務付け,さらなる対応策を通じて病院職員,スーパーマーケットの従業員などを感染から保護する。また, 政令でホテル,ペンションなどの宿泊施設での観光客に対する営業は停止される。 ・封じ込め措置の履行を徹底する。 これまで,封じ込め措置の違反による摘発件数は1万件を超えている。 警察による取り締まりを強化し、違反者を厳しく摘発する。 ・人々が接触するところでのマスク着用を促進する。十分なマスクが調達できたら,おそらく 4月1日から,スーパーマーケットに入店するためにマスクの着用を義務付ける。その際,スーパーマーケットの入口でマスクを配布する。 ただし,マスクを着用していても,人と人の間で最低1メートルの距離は保たなければならない。中期的には、スーパーマーケットのみならず、人と人のコンタクトが発生するすべての場所でもマスクを着用することを目指している。 (3)  封じ込め措置を緩和する時がきた場合,経済面を考慮し,まずは商店の開店から開...

コロナ逡巡日記⑤ (3月23日~3月29日):外出制限の日々が続く

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(本稿は、 コロナ逡巡日記④ の続きです) ウィーン における人びとの動きの時系列変化 (出所:Google " COVID-19 Community Mobility Report ", 2020年3月29日, 以下同様) 東京 における人びとの動きの時系列変化 ニューヨーク における人びとの動きの時系列変化 3月23日(月)  23日(月)15時現在,新たにオーストリア国内で680名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び5名の死亡事例が報告されました(累計確定症例数は3,924名)。 (中略)  23日,オーストリア外務省から各国大使館に対し, 無査証で当国に滞在をしている外国人への出国要請 を含む通知がありました。該当箇所の内容は以下のとおりです。 (1)墺外務省は,内務省の発表に基づき,墺における無査証での90日間(当館注:日本人に対する6か月も含む)滞在中の者は,墺から出国するか,所管の州警察本部と滞在につき調整する必要がある旨通知する。 (2)当局による調整が不可能な場合(例えば,窓口の閉鎖により)は,訴追は行われず,遅れて出国した場合も今後の査証発給に悪影響はない旨保証する。事態が再び許せば,(当該外国人は)出国する必要がある。 引用:在オーストリア日本大使館「新型コロナウィルス関連情報:3月23日」  職場のリモートワーク環境が整ってきた。  わがセクションでは、各課員が毎朝メッセンジャーアプリ Signal で生存報告を兼ねた挨拶をする決まりがある(Signalは Messenger や WhatsApp よりもセキュリティが堅牢との由)。  オンライン会議は、 Skype のときもあれば、 Webex のときもある( Zoom もポピュラーだったが、数日後に情報漏洩リスクが報道されてから、私の周辺では下火になった)。いずれも便利だし、「上半身はジャケット」「下半身は短パン」という合成獣みたいな格好でも通用するのがおもしろい。ささやかな背徳感がスパイスになる。  懸念された子どもの闖入リスクは、カメラをOFFにしたり、「非発言時はマイクをミュートにして雑音を抑えるマナー」のおかげで、それほど心配のないことがわかった。まあ、...

コロナ逡巡日記④ (3月16日~3月22日):不要な外出禁止となる

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(本稿は、 コロナ逡巡日記③ の続きです) 3月16日(月)  16日(月)15時現在,新たにオーストリア国内で156名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び2名の死亡事例が報告されました(累計確定症例数は1,016名)。 (中略)  16日, オーストリア航空(Austrian Airlines)は,同社が運行している定期便を18日夜から28日までの間すべて停止する旨発表しました。 最後の便は19日8:20(当地時間)当地到着予定のシカゴ・ウィーン便(OS66)となる見通しです。また,当地格安航空会社のラウダ・モーション(Lauda Motion)も同様に本16日24:00(当地時間)から4月8日まで全面的に運航を停止する旨発表しました。  16日,墺連邦鉄道(OeBB)は政府による交通の削減要請を受け,当面の国内列車の運行につき以下のとおり発表しました。なお,国際列車についてはイタリア,スロベニア,スイス,スロバキア,チェコ行きの列車がすでに運行を停止しています。 (西部路線) ・ウィーン・ザルツブルク間のレールジェット・エクスプレス(RJX)は従来通り1時間間隔で運行。 ・ウィーン・ザルツブルク間のレールジェット(RJ)は18日より1時間間隔から2時間間隔運行へ短縮。 ・ウィーン・リンツ間の臨時列車は17日から全面運休。 (南部路線) ・ウィーン・グラーツ間のレールジェット(RJ)は従来通り1時間間隔で運行。 ・グラーツ・シュピールフェルト(スロベニア国境)間の長距離列車(FV)は17日より全面運休。 ・グラーツ・フィラッハ間の臨時列車は本16日より全面運休。 引用:在オーストリア日本大使館「新型コロナウィルス関連情報:3月16日」  いよいよリモートワークがはじまる。  わが職場からは「家族の安全と健康を最優先にせよ。仕事は遅れても構わない」とのありがたい指示。コロナの影響で忙殺をきわめる部署とそうでない部署があるけれど、私のセクションはどちらかといえば後者に属するのだ。  明日からレストランが全面休業となるので、いま貴重な外食をしておきたい。奥さんと相談して、 Yakiniku Ganko に行こう、と意見の一致をみる(奥さんと私の意見がぴたりと一致するのはめずらしいことであ...

コロナ逡巡日記③ (3月9日~3月15日):首相が緊急発表を出す

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(本稿は、 コロナ逡巡日記② の続きです) 3月9日(月)  9日(月)15時現在,新たにオーストリア国内で29名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例が報告されました(累計確定症例数は131名)。  8日未明に発表されたイタリア首相令を受けて,10日よりイタリア・南チロル州からチロル州,また,イタリアからケルンテン州への入国者に対し,健康テスト(検温他一般的な質問)が実施されます。  9日以降,鉄道の対チェコ国境において,抜き打ちで検温が行われるとのことです。 引用:在オーストリア日本大使館「新型コロナウィルス関連情報:3月9日」  職場の定例会議にて、「握手、ハグ、キスは避けましょう」との通達あり。ハグやキスはともかく、握手は無防備にしてしまいそうだ。気をつけよう。  同僚とよもやま話をしていると、 武田秀太郎 さんがオフィスにやってきて、彼が翻訳した レオン・ゴーティエ「騎士道」 の献本を持ってきてくれた。ありがたいことである。  武田さんは私よりも一回り年下であるが、いわゆる天才の人であって(ご本人はそのように称されるのを好まれないかもしれないが)、 NHKの「素顔のギフテッド」 という番組でも取り上げられたという。 武田秀太郎 1989年三重県生まれ。京都大学大学院総合生存学館・特任助教。京都大学工学部卒業、ハーバード大学大学院修士課程修了、京都大学エネルギー科学研究科博士後期課程短縮修了。博士(エネルギー科学)。京都大学在学中、東日本大震災に際し休学し陸上自衛隊技能公募予備自衛官(語学)として任官、復学後も青年海外協力隊員としてバングラデシュ赴任。日本学術振興会特別研究員(DC1)、笹川平和財団アドバイザーを経て現職。専門はエネルギー政策、発展途上国援助政策、開発哲学(ハイデガー技術論、西洋騎士道)。英国王立技芸協会フェロー、王立歴史学会正会員。  その経歴もとんでもないことになっているが(すごすぎて安易なマンガのキャラ設定のように思えるが)、彼は実存する生身の人間である。ステレオタイプのエリートとは異なる座標軸の、心の奥まった部分で静かな炎を揺らし、現実世界と切り結んで傷ついてきた人間である。いや、私は彼と知り合ったばかりだし、まだ膝を詰めて長話をしたことすらないのだが、こ...