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新たな賢人に聞く、ウィーンで子育てをたのしむ方法

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「三賢人に聞く、ウィーンで豊かに暮らす方法」 という記事がある。拙ブログで1年前に公開したものだ。  とくに宣伝をしたわけでもなしに、じわじわとアクセス数を増やし、いまでは隠れた看板記事となっている。まことにありがたいことである。  ウィーンに赴任される方はもちろんのこと、観光でいらっしゃる方への示唆にも満ちた当該記事が人気を博すのは、まあ当然といえば当然ではある(寄稿記事なので安心して褒められますね)。  さて。  これに気をよくした私は、前述の三賢人たちに勝るとも劣らぬ内面的な豊かさを有する人物に、満を持して登場いただくことにした。  その「人物」とは、ほかならぬ私自身がウィーンの暮らしのクオリティを高めるためのベスト・プラクティスとして仰ぎ見ている存在でもあり・・・いや、あんまり絶賛するとご本人の筆がにぶってしまうかもしれない。前口上はこのあたりで止めておこう。  幕は上がった。照明が点いた。賢人の真打であられるKさんが表舞台に立つときがきた。  「ウィーンの生活立ち上げガイド」としての拙ブログの効用は、ここにきてついに、K点を越えた。達成に至った。楽屋の暗がりで、私の右手が小さくガッツポーズをつくった。  下記は、Kさんの英知が圧力釜のように凝縮された1万7千字だ。どうぞよろしく、熟読玩味をくださいますよう。 Q1. ウィーン在住期間と、これまでの海外赴任・出張等のご経験を教えてください。  ウィーンには、夫の赴任に家族で付いてきて、約2年半の滞在になります。  それまでに海外に住んだ経験は、学生時代に3ヶ月ほどロシアの地方都市に、1年強イギリスの首都の2回です。  その他、時々海外旅行(一応、北アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパ、アフリカには足を踏み入れています。)をしていたほか、出張でアジア諸国に行っていました。 Q2. 日本から持ってくればよかったと後悔しているもの、あるいは持ってきてよかったなあと噛みしめているものはありますか? あまりこだわりはなく、なければない、現地でどうにかするタイプなので、持ってこなくて後悔しているものは特にないです。  日本から持ってきて重宝しているもの、やはり日本から持ってきたいものはいくつかあります。 ・ 巻き簾 :子

格安航空会社Wizz Airについて、まだまだ語るべきことがある

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ハンガリーの格安航空会社 Wizz Air が、我々の前に登場する。   Wizz Airについて語るときに私の語ることは、どこまでも無辺際で果てしがない。  デイリーポータルZにて、 本題(オーロラ)よりも余談(Wizz Air)が2倍くらい長い記事 を書いた。1年前から準備していたネタが、ようやく形になった。疲労困憊と安堵感の心地よいミックスが、私をゆっくりと満たしていく。  やがて私は、まだ力を余していることを自覚する。温度の残った沈黙のなかで、Wizz Airが私の背中を擦っている。そうして私に囁きかける。「もっと書けるだろう?」と囁きかける。「お前の力は、こんなものではないはずだ」 「もっと書けるだろう?」 「お前の力は、こんなものではないはずだ」  さあ語ろうじゃないか、格安航空会社Wizz Airについて。いま私が知るすべてのことを。 Tip① 機内の飲み物を準備しておく 格安航空会社の多くがそうであるように、Wizz Airもまた顧客の気のゆるみを狙っていくスタイルだ。搭乗中に、あるいはその前後に、虎視眈々と追加料金をせしめる機会を窺っている。  予約時の留意点については、 デイリーポータルZの記事ですでに触れた 。だが、もうひとつ注意を払うべきは、 機内の飲み物がめちゃくちゃ高額なことである。  お水をひとつ買うだけで、6.5ユーロ(800円)もする。「ペットボトルのごみを増やさないための配慮かしら。SDGに乾杯。さすがはWizz Air。みんなハッピー。みんな最高」といった性善説に立てれば幸せな気もするが、まあ高すぎる。これはさすがにひどいと思う。  それでも欲望に(あるいは「喉の渇き」という生理現象に)負けて、これらを注文する乗客も三々五々ある。Wizz Airの経営が黒字になるゆえんだろう。  とはいえ、吝嗇が服を着て歩いているような私は、なんとなく財布のヒモを緩めたくない。手荷物検査を通過したあとの給水所の有無は、だから私にはクリティカルな確認事項である。ヨーロッパは「マイボトル運動」がさかんなので、空港にも給水所がしばしばあるのだ。  手荷物検査で液体物は持ち込めない(=廃棄させられる)ケースが通常だが、幼児用の水筒に対してはわりに寛容である。もちろんチェ