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「旅のラジオ」が終わり、「超旅ラジオ」がはじまります

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およそ2年半も続いた 「旅のラジオ」 ですが、 デイリーポータルZ が独立したので、いったん区切りをつけることにしました。 2024年からは、 「超旅ラジオ」 がはじまります。 デイリーポータルZ株式会社の社長となられる林雄司さんと 「ロスト・バゲージ・クラブ」 もはじまります。 私もひさしぶりに、ひとつ 小さな記事 を書きました。 文章を書くことは、難しいけれども、やはり愉しい。 自らの欲する形で、 これからも、何らかを話して、 何らかを書いていこうと思います。 それが許されることの僥倖を忘れないように。 お気に召しますれば、エー、引き続きの、ご愛顧のほどを。 懐の深い向きにおかれては、そうしたご愛顧の「具体化」を。

「旅のラジオ」をはじめます

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デイリーポータルZの場を借りて、 岡田悠さんとラジオをやります 。 ゆるめの深夜ラジオのような空気で、全12回くらいを想定してます。 まだ何も収録していませんが、きっとたのしいラジオになります。 おたのしみに。 ーーー (2021年5月8日追記) はじまりました。 題字とイラストは、 べつやくれい さん。最高です。

トークイベントに出ます

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コロナ禍に迷える旅好きの人たちへ。 このメンバーでどんな話をするのか。ご関心の向きはいらしてください。 いま準備をしています。感染症対策と(ヤギの)排泄物対策が主眼です。 https://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/173491 (2021年3月29日追記:驚くべきことに、観覧チケットは完売しました。配信チケットはまだ販売中です。どうぞよしなに。)

おわりに

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 「ウィーンと私と、旅する子どもたち」は、37歳(2020年8月現在)の平凡な日本人男性が、オーストリア・ウィーンでの暮らしと、いろいろな国を旅した記録を綴ったものです。  私が日本に帰国できたので、 最初 に宣言したとおり、このブログはここで終わります。  このブログをはじめてお読みになる方へ。  このページの下方にある「人気の記事」リストをご覧になって、なにか興味を惹かれるものがありましたら、クリックされてみてください。  これまでご愛読くださった方へ。  まさかこんなにも多くの、良質で、そして熱心な読み手を得ることになろうとは。思ってもみないことでした。  私という人間はくだらない人間であるけれど、私の書くものは、ひょっとしたら少しは価値があるのかもしれない……と、幸福な錯覚に浸ることができました。  幸福な錯覚とともに、このブログを終えることができました。  ありがとうございました。  2020年8月9日 東京都港区新橋にて

著者解題【2019年】

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このブログはまもなく終了となるが、その前に、2019年に公開した記事(全34本)を解説する試みを果たしたい。これは 「著者解題【2018年】」 の続篇である。  前回と同様に、付き合いの長い読者に向かって、ひっそりと種明かしをするような心持ちでやっていきたい。 1.  壊されなかったのは偶然だった(クラクフ) https://wienandme.blogspot.com/2019/01/blog-post.html  2019年の1本目。ポーランドの古都クラクフの家族旅行記。  この頃は、旅行ペースが執筆ペースを上回って、忘れないうちに原稿を完成しないとならないとの焦りがあった。  いまにして思えば、それはまったく無用な焦りだった。なぜなら、たしかな材料さえ揃っていれば、数か月程度のインターバルは、むしろ記憶の自然な浮き沈み(=無意識の力を借りた題材の取捨選択)を促すための適切な熟成期間となるからだ。  クラクフは訪れる価値のある、静かで美しい町だった。その1年後には北極圏に向かう旅のトランジットとして、同じポーランドの グダニスク に出かけた 。この土地は第一次世界大戦後のある時期に、どの国にも属さない 自由都市ダンツィヒ と呼ばれていた。  西と東の列強に翻弄されつづけたポーランドは、私がウィーン滞在中に旅行したなかで最も心惹かれた国のひとつだ。 グダニスクの旧市街 2.  ナチスドイツと東京メトロが共存する空間(ウィーン交通博物館) https://wienandme.blogspot.com/2019/01/blog-post_5.html  ウィーン郊外にある交通博物館を子どもたちと訪問したときの記録。  ウィーンの観光名所の紹介は、基本的に拙ブログの射程外としていたのだが(ほかにも多くの適任者がいるだろうから)、この交通博物館にはなにしろ私も息子たちも大興奮であった。そのときの心の動きを封じ込めるようにして、すっと一息に書き上げた。自分でも気に入っている記事である。 新型コロナウィルスの影響で、路線図の布マスクが新発売となった 3.  これが人生初の一時帰国だ(東京) https://wienandme.blogspot.com/2019/01/b

「マココ滞在記」アウトテイクス

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(これは、 デイリーポータルZ への寄稿記事 「存在しないことになっている水上スラムに行く」 で使われなかったエピソードをまとめたものです) セメ国境の好ましい変化 ベナン・ウィダー から ナイジェリア・ラゴス まで陸路移動するときには、悪名高い セメ国境 を通る必要がある。  私が事前に読んだもので最も有益だったのは、 「旅女 Tabijo 〜義眼のバックパッカー〜」 というブログの、 【国境】ベナンからナイジェリア~名物セメ国境の今~ いよいよこの日が来た。 今まで行った国の中で一番怯えているためなかなか踏ん切りがつかなかったものの、ベナンの滞在期間に迫られる形でナイジェリアに向けて出発。 ... この記事であった。  内容は2017年の出来事だが、陸路の移動手段や両替商の記述については、2020年1月11日に私が体験したものとおおむね同じであった。ご関心の向きは、ぜひ参照ありたい。  ただ一点、この記事で綴られた内容から大きな変化があった(と推察される)のは、検問所の建物の様子である。  上記ブログの記事によれば、「簡易公衆トイレを2つ並べたくらいの大きさの掘っ建て小屋が、道の両脇にずらっと並んで」あり、随所で賄賂要求があったとのことだ。  これに対して、私がセメ国境を訪れたときには、ベナンとナイジェリアの検問所は、一続きの立派なコンクリートの建物になっていた。  このため、旅行者は窓口を順番に巡ってーーちょうど学生食堂の行列で一品ずつお皿を取るようにしてーー必要な手続きを終えればよい。なんというユーザーフレンドリーな検問所だろうか。私の予想は良い方向に外れたのであった。  賄賂を要求されなかったことにも驚嘆した。これはおそらく、各窓口が近接しているので、悪事を働くと隣の係官に密告されるおそれがあるのではないか。空間設計が賄賂の欲求を阻害する効果(ディスインセンティブ)を生みだしている。そこまで考えられたデザインなのであれば、私はこの図面を引いた人に表彰状をあげたくなった。  いや、じつは一度だけ賄賂を要求された。でもそれはむしろ私の過失が招いたものだった。ベナンの入国ビザ(e-Visaを印刷した紙)を紛失した私に対して、「何か贈り物が欲しいな」と、ベナンの係官から示唆があったのだ。

完成しなかったネタ案を、ここに記して成仏させよう

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デイリーポータルZ に掲載予定の次回記事 「存在しないことになっている水上スラムに行く」 をもって、私のライター活動は休止となる。  これは当初から(私の意向で)計画されていたことだ。いつか再開できたら嬉しいけれど、月1-2本のペースで原稿を書き上げる生活は、ひとまずは今月で区切りとなる。  持てる力を出しきって、我が生涯に一片の悔いなし。そう言い切れたらカッコいいのだが、残念ながらそうではない。「準備不足などで完成に至らなかったネタ」がいくつかある。  拙ブログについても、 サラエボ 、 オフリド 、 ロンドン などの旅行記を書けずじまいだった。それはもう放念するしかない。ここではデイリーポータルZ向けに考えていたネタ帳の中身を公開したい。「くだらないネタばっかりだな」と笑ってくれたら本望だ。 会計前の「つまみ食い」はどこまで許されるか ジョージア旅行中 に、商店でレジ前の行列に並んでいたお爺ちゃんが、やおらコーラを飲み干して、その空き缶をお会計していた。堂々としたふるまいだった。店員さんも、それを普通に受け入れていた。 そういえばウィーンのスーパーでも、ご婦人がレジに通す前にクロワッサンを齧ったりしていた。 こうした行為はどこまで許されるのか。クロワッサンの95%を食べたら怒られるのか。70%ではどうか。30%ではどうか。これを実験したい。レジ担当の人にインタビューもしてみたい。 イタリア、スペイン、インド、中国でも許されるのか。ロシア、ベラルーシ、アゼルバイジャン、カザフスタンではどうか。ブラジル、ボリビア、キューバではどうか。日本でも、大阪の一部エリアだったら許されるのではないか(※個人の意見です)。 100ヵ国くらいで実験をして、色分けした地図を作ってみたらどうなるか。キリスト教、イスラム教、仏教などの影響はそこに見られるか。 <コメント>  友人のSさん( かつて三賢人のひとりとして寄稿いただいた方 )と痛飲していたとき、原型となるアイデアをいただいた。そのあとで別の知己に話してもウケがよく、これは比較文化論のテーマとしても発展しうるのではないか、などと妄想はふくらむばかりであった。  このネタには難点がひとつある。「許されなかったケース」の実験結果として、現行犯逮捕の可能性があることだ。 環境音Y