コロナ逡巡日記⑨ (4月20日~4月26日):規制緩和が発表される
(本稿は、コロナ逡巡日記⑧の続きです)
今日は4歳児の誕生日だ。ひさしぶりに幼稚園に足を運んで(わずかに3人が通っている)、彼の誕生日パーティーを催してもらう。
カップケーキを持参した。うちの奥さんが前日にオーブンでつくったものだ。ふわふわのケーキは天国的においしい。幼稚園の前に食べ尽くさぬよう、厳重な管理が必要だった。
夜中になって、「WTI原油の先物価格が史上初のマイナス」とのニュースに接する。
わ、わ、わ、私の生きているうちに、こ、こ、こ、こんなことが起こるなんて。
昂る気持ちを奥さんに伝えようとするが、頭に血がのぼって、ぐんぐんになって、わ、わ、わ、こ、こ、こ、コミュニケーションがうまくできない。
世界中のステークホルダーへの影響如何。サウジアラムコ、ガスプロム、ペトロナス、BP、シェル、JXTG、ダウ・ケミカル、BASF、東レ、日揮、千代田化工、川崎重工、三菱商事、東京電力、EDF、ロスアトム、トヨタ、テスラ、サムスン、ボーイング、GEへの影響如何。
ぐるぐると思索しているうちに、7年前に書いた「ハワイの電気代の高さに驚愕したこと」の記事がふと思い出された。
石油火力が主力電源になる未来なんて、そんなものは訪れないであろうけれど、世界でも稀に石油依存度の高いハワイにおいては、油価の急落は「幸運のしるし」となるだろうか。それとも自然エネルギーへの投資の抑止力となって首を絞めるのか。いや、その前に油価とリンクしたフォーミュラのLNGが暴落して、州政府の方針がガス輸入へと傾くだろうか。影響如何。影響如何。
この日は結局ほとんど眠れなかった。考えることが多すぎるのだ。
5月1日から外出制限が緩和され、15日にはレストランも再開されるとの発表がある。
外を歩けば、ご機嫌の兄ィがスクーターやスケボーで滑走している。ようやく灰褐色の霧を抜けたな、と感じられる。
和食店「たや」で海鮮丼を予約して受け取りに行く。間違えて反対方向の路面電車(2番)に乗ってしまって、30分ほど遅れる。
「友人との集まりが可能」になったら、私が望むのはテキサス・ホールデム・ポーカーだ。コロナ禍のずっと以前から、私は友人たちとこのゲームを愛好してきた。
私はモノポリーや麻雀も愛する者だ。「運6:技量4」くらいのバランスで、かつ人間性がむき出しになるゲームが好きなのだ。
ポーカーの長所は、モノポリーや麻雀に比べてルールを覚えやすく、初心者を引きずり込む(というと表現が悪いけど)のが容易なことだ。それでいてゲームには充分な奥行きがある。「お互いの心理の凹凸をどう読むか」で勝負を決するところは、社会の塩水を舐めてきた者の味蕾にもマッチする。
いまでも覚えている対戦は、自分の手札に
となったことだ。努めて静かな顔つきで、私はオールインを宣言した。
他のプレイヤーが降りるなか、初心者のTさんだけがオールインに応えた。
釣り針にまんまと魚がひっかかった、という邪悪な気持ちに私はなった。
はたしてTさんの手札は、
というものであった。つまり私の完全敗北なのであった。
心がひりひりするゲームをしたいと思う。オンラインだって悪くないけど、やはり同じ空間を共有する、生身の人間と切り結びたい。
ANAの直行便がなかなか再開されない。
利用者としては残念だが(なにしろ我々は帰国を控えている)、まあ航空会社のほうが大変だよな、とも思う。レガシーキャリアなら政府が救済する公算は高いが、経営の権利を国家に握られてうれしいわけがない。
さはさりながら、疫病が蔓延してフライトが飛ばせない状況にあって、航空会社をサバイブさせる方策なんて思いつかない。航空に限らずに事業を多角化させるといっても、そうやって見事に経営破綻した前例を我々は知っているではないか。
ANAウィーン支社長のメールアドレスを突き止めて、励ましのお便りを送ろうと思い立つ。この時期にはクレームがたくさん到来しているだろうから、たまには応援する向きがあっても良いのではないか。(約1週間後に実際に送信した)
寝る前に、奥さんが子どもたちに「小学一年生向けのドラえもん傑作選」を少しずつ読み聞かせている(この本はAmazon Prime会員だと無料でダウンロードできる)。
我が家では「オバケのQ太郎」からスタートして、藤子先生の普遍のおもしろさが、順当に引き継がれている。この調子で、数年後には「モジャ公」の頂にも登りつめてほしいものだ。
デイリーポータルZの新人ライター歓迎会がZoomで開催される。
私は日程が合わなかったが(ウィーン時間の平日だった)、ちょっとだけ参加する。しかし予想どおり子どもが乱入してめちゃくちゃになる。あえなく撤退の憂き目をみる。
WTI原油がマイナス価格になった興奮がまだ続いているので、夜中になってDaniel Yerginの「The Quest」をぱらぱらと再読する。ずっしりと重たいハードカバーを、よくもまあ日本から持ってきたものだ。帰国前に誰かに贈呈しなければならない。
デイリーポータルZ編集部に「トーゴの歩き方」の原稿を提出する。
はじめに1万字くらいの構成をこしらえて、それを5千字くらいに圧縮する。流れに沿わないネタはぜんぶ捨てて、文章をぎりぎりと彫琢してゆく。最近はそういう書きかたをしている。
私は余業としてライター活動をしているので、ある意味で気ままに、リソースを贅沢に「オールイン」することができる。あまり家庭的でないお父さんが週末につくる料理みたいなものである。
「有名になりたい」「バズりたい」みたいな気持ちも希薄なのでーー私の本業では有名になりすぎると不都合があるーーあくまで自分本位の考えで、「届くべき人に届けばいい」というスタイルでやっていくことができる。それで読者がつけば儲けものだ。
これはまったく幸運なことだと思う。自分の仕事に自分だけが署名をする機会なんて、組織で働く者にはめったに訪れない。これまでの職業人生から、私はそのことをよく知っている。
新型コロナウィルスをめぐる各国の対応を調べていて、トルクメニスタンには感染者が存在しないことに気がついた。
「認識できないものは存在しない」とは哲学の命題のひとつだが、これを飛躍させたようなアプローチだ。存在の存在性を否定する。本物の考えることは一味違う。
子どものおままごとに参加する。そこでは店頭でマスクが無償配布され、レジに並ぶお客さんは互いに1メートルの距離をとっていた。
現実世界が正しく模倣されている、と私は思った。
帰国の準備を進めている。
引っ越し業者は無事に決まり、日本での隔離期間中の滞在先も決まり(Airbnbで1泊2,000円台の一軒家が荻窪にあった)、処分すべきものについても明確なゴールが見えてきた。
ウィーンにさよならを告げる日が近づいてきた。
(コロナ逡巡日記⑩に続く)
4月20日(月)
20日(月)15時現在,新たにオーストリア国内で59名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び18名の死亡事例が報告されました(累計確定症例数は14,755名(内死亡数:470名,治癒数:10,631名))。
引用:在オーストリア日本大使館「新型コロナウィルス関連情報:4月20日」
今日は4歳児の誕生日だ。ひさしぶりに幼稚園に足を運んで(わずかに3人が通っている)、彼の誕生日パーティーを催してもらう。
カップケーキを持参した。うちの奥さんが前日にオーブンでつくったものだ。ふわふわのケーキは天国的においしい。幼稚園の前に食べ尽くさぬよう、厳重な管理が必要だった。
夜中になって、「WTI原油の先物価格が史上初のマイナス」とのニュースに接する。
わ、わ、わ、私の生きているうちに、こ、こ、こ、こんなことが起こるなんて。
昂る気持ちを奥さんに伝えようとするが、頭に血がのぼって、ぐんぐんになって、わ、わ、わ、こ、こ、こ、コミュニケーションがうまくできない。
驚きのあまり画像保存した |
世界中のステークホルダーへの影響如何。サウジアラムコ、ガスプロム、ペトロナス、BP、シェル、JXTG、ダウ・ケミカル、BASF、東レ、日揮、千代田化工、川崎重工、三菱商事、東京電力、EDF、ロスアトム、トヨタ、テスラ、サムスン、ボーイング、GEへの影響如何。
ぐるぐると思索しているうちに、7年前に書いた「ハワイの電気代の高さに驚愕したこと」の記事がふと思い出された。
石油火力が主力電源になる未来なんて、そんなものは訪れないであろうけれど、世界でも稀に石油依存度の高いハワイにおいては、油価の急落は「幸運のしるし」となるだろうか。それとも自然エネルギーへの投資の抑止力となって首を絞めるのか。いや、その前に油価とリンクしたフォーミュラのLNGが暴落して、州政府の方針がガス輸入へと傾くだろうか。影響如何。影響如何。
この日は結局ほとんど眠れなかった。考えることが多すぎるのだ。
4月21日(火)
21日(火)15時現在,新たにオーストリア国内で55名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び21名の死亡事例が報告されました(累計確定症例数は14,810名(内死亡数:491名,治癒数:10,971名))。
(中略)
21日,クルツ首相は関係閣僚と共同で記者会見を開き,5月以降の段階的規制緩和措置に関する発表を行いました。
クルツ首相は,新規感染者数の推移が良好な経過をたどっており,引き続き段階的な規制緩和が可能であるとし,経過を観察しつつ「非常ブレーキ」を踏めるようにするため2週間毎に規制緩和を実施する旨述べ,概要以下のとおり発表しました。
・5月1日から全ての商店を再開し,理髪店等でのサービスの提供が可能となる。ただし,マスク着用及び他人との1メートルの距離の確保が条件となる。
・学校に関し,5月4日より高校卒業試験(大学入学資格取得試験)及び職業訓練修了のための準備を開始する。他の学校に関して,5月15日より段階的に学校運営を再開できるようにする。
・5月15日よりレストランの営業を再開する。再開後の営業可能時間は23時までとする。従業員によるマスク着用や顧客数の制限が条件となる。詳細は28日に発表予定。
・役所の窓口業務を5月15日に再開する。
・欧州における旅行の自由化には,感染者数の推移も考慮しつつ関係国間で合意する必要があり,時間を要する。今夏はできる限り国内で休暇を過ごすことを勧める。
・5月1日から外出規制が緩和され,親しい親戚・友人との集まりも可能となるが,詳細は28日(火)に発表する。
(中略)
21日,クルツ首相は関係閣僚と共同で記者会見を開き,5月以降の段階的規制緩和措置に関する発表を行いました。
クルツ首相は,新規感染者数の推移が良好な経過をたどっており,引き続き段階的な規制緩和が可能であるとし,経過を観察しつつ「非常ブレーキ」を踏めるようにするため2週間毎に規制緩和を実施する旨述べ,概要以下のとおり発表しました。
・5月1日から全ての商店を再開し,理髪店等でのサービスの提供が可能となる。ただし,マスク着用及び他人との1メートルの距離の確保が条件となる。
・学校に関し,5月4日より高校卒業試験(大学入学資格取得試験)及び職業訓練修了のための準備を開始する。他の学校に関して,5月15日より段階的に学校運営を再開できるようにする。
・5月15日よりレストランの営業を再開する。再開後の営業可能時間は23時までとする。従業員によるマスク着用や顧客数の制限が条件となる。詳細は28日に発表予定。
・役所の窓口業務を5月15日に再開する。
・欧州における旅行の自由化には,感染者数の推移も考慮しつつ関係国間で合意する必要があり,時間を要する。今夏はできる限り国内で休暇を過ごすことを勧める。
・5月1日から外出規制が緩和され,親しい親戚・友人との集まりも可能となるが,詳細は28日(火)に発表する。
引用:在オーストリア日本大使館「新型コロナウィルス関連情報:4月20日」
5月1日から外出制限が緩和され、15日にはレストランも再開されるとの発表がある。
外を歩けば、ご機嫌の兄ィがスクーターやスケボーで滑走している。ようやく灰褐色の霧を抜けたな、と感じられる。
和食店「たや」で海鮮丼を予約して受け取りに行く。間違えて反対方向の路面電車(2番)に乗ってしまって、30分ほど遅れる。
「友人との集まりが可能」になったら、私が望むのはテキサス・ホールデム・ポーカーだ。コロナ禍のずっと以前から、私は友人たちとこのゲームを愛好してきた。
私はモノポリーや麻雀も愛する者だ。「運6:技量4」くらいのバランスで、かつ人間性がむき出しになるゲームが好きなのだ。
ポーカーの長所は、モノポリーや麻雀に比べてルールを覚えやすく、初心者を引きずり込む(というと表現が悪いけど)のが容易なことだ。それでいてゲームには充分な奥行きがある。「お互いの心理の凹凸をどう読むか」で勝負を決するところは、社会の塩水を舐めてきた者の味蕾にもマッチする。
いまでも覚えている対戦は、自分の手札に
が入っていて、さらに場のカードが
となったことだ。努めて静かな顔つきで、私はオールインを宣言した。
他のプレイヤーが降りるなか、初心者のTさんだけがオールインに応えた。
釣り針にまんまと魚がひっかかった、という邪悪な気持ちに私はなった。
はたしてTさんの手札は、
というものであった。つまり私の完全敗北なのであった。
心がひりひりするゲームをしたいと思う。オンラインだって悪くないけど、やはり同じ空間を共有する、生身の人間と切り結びたい。
4月22日(水)
22日(水)15時現在,新たにオーストリア国内で79名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び19名の死亡事例が報告されました(累計確定症例数は14,889名(内死亡数:510名,治癒数:11,328名))。
22日,ANAのウィーン-羽田直行便の運休期間が5月31日(日)まで延長される旨発表されました。
22日,ANAのウィーン-羽田直行便の運休期間が5月31日(日)まで延長される旨発表されました。
引用:在オーストリア日本大使館「新型コロナウィルス関連情報:4月22日」
ANAの直行便がなかなか再開されない。
利用者としては残念だが(なにしろ我々は帰国を控えている)、まあ航空会社のほうが大変だよな、とも思う。レガシーキャリアなら政府が救済する公算は高いが、経営の権利を国家に握られてうれしいわけがない。
さはさりながら、疫病が蔓延してフライトが飛ばせない状況にあって、航空会社をサバイブさせる方策なんて思いつかない。航空に限らずに事業を多角化させるといっても、そうやって見事に経営破綻した前例を我々は知っているではないか。
ANAウィーン支社長のメールアドレスを突き止めて、励ましのお便りを送ろうと思い立つ。この時期にはクレームがたくさん到来しているだろうから、たまには応援する向きがあっても良いのではないか。(約1週間後に実際に送信した)
寝る前に、奥さんが子どもたちに「小学一年生向けのドラえもん傑作選」を少しずつ読み聞かせている(この本はAmazon Prime会員だと無料でダウンロードできる)。
我が家では「オバケのQ太郎」からスタートして、藤子先生の普遍のおもしろさが、順当に引き継がれている。この調子で、数年後には「モジャ公」の頂にも登りつめてほしいものだ。
4月23日(木)
23日(木)15時現在,新たにオーストリア国内で74名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び12名の死亡事例が報告されました(累計確定症例数は14,963名(内死亡数:522名,治癒数:11,694名))。
引用:在オーストリア日本大使館「新型コロナウィルス関連情報:4月23日」
デイリーポータルZの新人ライター歓迎会がZoomで開催される。
私は日程が合わなかったが(ウィーン時間の平日だった)、ちょっとだけ参加する。しかし予想どおり子どもが乱入してめちゃくちゃになる。あえなく撤退の憂き目をみる。
WTI原油がマイナス価格になった興奮がまだ続いているので、夜中になってDaniel Yerginの「The Quest」をぱらぱらと再読する。ずっしりと重たいハードカバーを、よくもまあ日本から持ってきたものだ。帰国前に誰かに贈呈しなければならない。
4月24日(金)
24日(金)15時現在,新たにオーストリア国内で75名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び8名の死亡事例が報告されました(累計確定症例数は15,038名(内死亡数:530名,治癒数:11,872名))。
(中略)
23日及び24日,オーストリア政府は新型コロナウイルスに係る段階的規制解除の一環として,宗教施設での礼拝の許可及び学校の段階的再開に関して発表を行いました。発表内容の概要は以下のとおりです。
(1)23日,ラープ首相府相は記者会見を開き,宗派を問わず宗教施設での礼拝やその他の宗教活動を5月15日から許可する旨発表しました。ただし,マスク着用,参加者1名につき20平米の空間の確保,同居人でない他の参加者との2メートル以上の距離の確保及び施設や器具の消毒が条件となります。
(2)24日,ファスマン教育・学術・研究相は記者会見を開き,学校の段階的再開につき概要以下の通り発表しました。
・5月4日から高等学校の卒業試験(大学入学資格取得試験)課程生徒の通学を再開する。同15日より6歳から14歳の小・中学校生徒の通学を再開し,29日からは15歳以上の生徒の通学を再開する。
・再開した学校においては感染予防対策として,各クラスを2グループに分け,登校日を別にして通学させる。通学しないグループは「自宅学習日」となるが,学校の体育館等にて学習を行うことも可能。通学する際はマスクを着用する必要があり,10歳以上の生徒は学校内でも最低限,休憩時間中のマスク着用が求められる。他方,親が子供の感染の危険を心配する場合,学校に申請することにより,欠席させて自宅学習を行わせることも可能となる。
・グループ制授業により年度内に全課程を消化できないことから,本年は小学校において留年措置は行われず,全学校において試験が中止される。それにより,生徒の成績評価は半期あるいは学校閉鎖以前の3月16日までの成績及び宿題の評価によって行われる。生徒が成績を向上させたい場合,口述試験を実施することが可能。
(中略)
23日及び24日,オーストリア政府は新型コロナウイルスに係る段階的規制解除の一環として,宗教施設での礼拝の許可及び学校の段階的再開に関して発表を行いました。発表内容の概要は以下のとおりです。
(1)23日,ラープ首相府相は記者会見を開き,宗派を問わず宗教施設での礼拝やその他の宗教活動を5月15日から許可する旨発表しました。ただし,マスク着用,参加者1名につき20平米の空間の確保,同居人でない他の参加者との2メートル以上の距離の確保及び施設や器具の消毒が条件となります。
(2)24日,ファスマン教育・学術・研究相は記者会見を開き,学校の段階的再開につき概要以下の通り発表しました。
・5月4日から高等学校の卒業試験(大学入学資格取得試験)課程生徒の通学を再開する。同15日より6歳から14歳の小・中学校生徒の通学を再開し,29日からは15歳以上の生徒の通学を再開する。
・再開した学校においては感染予防対策として,各クラスを2グループに分け,登校日を別にして通学させる。通学しないグループは「自宅学習日」となるが,学校の体育館等にて学習を行うことも可能。通学する際はマスクを着用する必要があり,10歳以上の生徒は学校内でも最低限,休憩時間中のマスク着用が求められる。他方,親が子供の感染の危険を心配する場合,学校に申請することにより,欠席させて自宅学習を行わせることも可能となる。
・グループ制授業により年度内に全課程を消化できないことから,本年は小学校において留年措置は行われず,全学校において試験が中止される。それにより,生徒の成績評価は半期あるいは学校閉鎖以前の3月16日までの成績及び宿題の評価によって行われる。生徒が成績を向上させたい場合,口述試験を実施することが可能。
引用:在オーストリア日本大使館「新型コロナウィルス関連情報:4月24日」
デイリーポータルZ編集部に「トーゴの歩き方」の原稿を提出する。
はじめに1万字くらいの構成をこしらえて、それを5千字くらいに圧縮する。流れに沿わないネタはぜんぶ捨てて、文章をぎりぎりと彫琢してゆく。最近はそういう書きかたをしている。
私は余業としてライター活動をしているので、ある意味で気ままに、リソースを贅沢に「オールイン」することができる。あまり家庭的でないお父さんが週末につくる料理みたいなものである。
「有名になりたい」「バズりたい」みたいな気持ちも希薄なのでーー私の本業では有名になりすぎると不都合があるーーあくまで自分本位の考えで、「届くべき人に届けばいい」というスタイルでやっていくことができる。それで読者がつけば儲けものだ。
これはまったく幸運なことだと思う。自分の仕事に自分だけが署名をする機会なんて、組織で働く者にはめったに訪れない。これまでの職業人生から、私はそのことをよく知っている。
4月25日(土)
25日(土)15時現在,新たにオーストリア国内で79名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び6名の死亡事例が報告されました(累計確定症例数は15,117名(内死亡数:536名,治癒数:12,103名))。
引用:在オーストリア日本大使館「新型コロナウィルス関連情報:4月25日」
新型コロナウィルスをめぐる各国の対応を調べていて、トルクメニスタンには感染者が存在しないことに気がついた。
【国際】「新型コロナ」言うだけで逮捕 トルクメニスタン 大統領の意向か
【モスクワ=小柳悠志】中央アジアのトルクメニスタンで「新型コロナウイルス」と口にすると逮捕され、市民のマスク着用も禁じられている。同国で感染者は公式発表ではゼロ。政府は市民の動揺につながる疫病を表向き無視する方針とみられる。
旧ソ連圏の独立系ニュースサイト「ラジオ・スバボーダ」は二日、ウイルスについて口にした市民が逮捕され、十日間拘束されたと報道。感染者を連想させるとしてマスク着用者も摘発する方針という。
ベルドイムハメドフ大統領は「薬草を燃やした時の煙は感染症予防に効く」とし、新型コロナ向けとは明言せず、国民に薬草の利用を薦めている。同国は大統領崇拝が強制され、報道や言論の自由も厳しく制限されていることから「中央アジアの北朝鮮」の異名を持つ。
【モスクワ=小柳悠志】中央アジアのトルクメニスタンで「新型コロナウイルス」と口にすると逮捕され、市民のマスク着用も禁じられている。同国で感染者は公式発表ではゼロ。政府は市民の動揺につながる疫病を表向き無視する方針とみられる。
旧ソ連圏の独立系ニュースサイト「ラジオ・スバボーダ」は二日、ウイルスについて口にした市民が逮捕され、十日間拘束されたと報道。感染者を連想させるとしてマスク着用者も摘発する方針という。
ベルドイムハメドフ大統領は「薬草を燃やした時の煙は感染症予防に効く」とし、新型コロナ向けとは明言せず、国民に薬草の利用を薦めている。同国は大統領崇拝が強制され、報道や言論の自由も厳しく制限されていることから「中央アジアの北朝鮮」の異名を持つ。
「認識できないものは存在しない」とは哲学の命題のひとつだが、これを飛躍させたようなアプローチだ。存在の存在性を否定する。本物の考えることは一味違う。
子どものおままごとに参加する。そこでは店頭でマスクが無償配布され、レジに並ぶお客さんは互いに1メートルの距離をとっていた。
現実世界が正しく模倣されている、と私は思った。
4月26日(日)
26日(日)15時現在,新たにオーストリア国内で58名の新型コロナウイルス(COVID-19)感染の確定症例及び6名の死亡事例が報告されました(累計確定症例数は15,175名(内死亡数:542名,治癒数:12,282名))。
引用:在オーストリア日本大使館「新型コロナウィルス関連情報:4月26日」
帰国の準備を進めている。
引っ越し業者は無事に決まり、日本での隔離期間中の滞在先も決まり(Airbnbで1泊2,000円台の一軒家が荻窪にあった)、処分すべきものについても明確なゴールが見えてきた。
ウィーンにさよならを告げる日が近づいてきた。
「①数か月後にウィーンから日本に転勤予定の人」と、「②数か月後に日本からウィーンに転勤予定の人」から、ほぼ同じタイミングで似たような相談を受ける。赴任直後の銀行口座をどうすべきか、という相談だ。
①の彼女にも、②の彼にも、私は同じことを回答した。Revoultです、と。
Revoultは英国の大手ネット銀行で、主に以下の特徴がある。
- 住所証明なしで口座開設できる
- 海外送金の手数料ゼロ
- 両替レートが抜群に良い
- 約140種類の通貨に対応
- 世界中のATMで引き落とし可能(手数料無料のATMリストが公開されている)
旅行にせよ赴任にせよ、頻繁に国境間移動をする人にはよく知られた銀行だ。私の周りにもユーザーが多い。私は昨年になってようやく加入して、その便利さをしみじみと実感しているところだ。日本のメガバンクの存在意義如何。
私はもちろん無料会員である(出所:Revoult公式ページ) |
ATMで引き落とすにはカードが要るが、配送料として約6ユーロかかる。でも「お友達からの招待を受ける」形をとれば、それも無料になるようだ。私は知らなかったので、6ユーロを普通に払ってしまった。
無理に薦めるわけではないけれど(外国に行かないのならメリットも少ないだろうから)、興味を持たれた向きのために、以下に招待リンクを示す。ここから申し込めば配送料が無料になる。
Satoru gave you a free Revolut card
私に何かコミッションが入るかどうかはわからないがーー公式ページに明記されていないので、おそらく入らないのだと思うーー「仮にそうでも構わないよ」という諸賢におかれては、よろしければどうぞ。
(コロナ逡巡日記⑩に続く)
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